雷の謎 音と光と恐怖のゴロゴロの関係
雷の謎 音と光と恐怖のゴロゴロの関係
私は、昔から怖がりです。特に大人になった今でも一番怖がってしまうのが雷です。どうも空がピカッと光りゴロゴロと鳴る音が小さいころから苦手なのです。
私の経験上だと雷はまず、遠くのほうから割と小さな音でゴロゴロと鳴り始め、空も段々と黒い雲に変わり、やがて大粒の雨と空が割れてしまうかのような音の雷がやってくるという認識です。
ですが、先月のある日、外ではいきなり大粒の雨が降り出し、その数分後にはかなり大きい音で雷も鳴り始めました。私はちょうど自宅で夕食を取り、そろそろお風呂にでも入ろうかなと思っていた頃でした。雨と雷が収まるまで私はお風呂に行くのを一旦止めスマートフォンで雨雲レーダーで雨雲と雨雲の谷間となる時間をみてお風呂に入りました。
今回は私が怖いと思うものである雷について調べてみました。
恐怖の音ゴロゴロの正体とメカニズム
弊社では集音器を販売しています。その関係で雷の音についても少し調べてみました。
音は空気の振動によって生まれ、伝わります。雷でも同じように空気の振動が起きそれが音となってます。
その空気を振動させる原因となっているのが ”雷の影響で高温に熱せられ膨張した空気”です。
雷が落ちる瞬間、雷のまわりでは空気が3万℃近い高温に熱せられるようで、この3万℃という数字は太陽の表面温度の約5倍くらいの温度になります。
これだけの高温に達した空気は、急激に膨張(ぼうちょう)し、その振動で音を発しています。これが”雷の音”つまりは雷鳴の正体になります。
弊社製品の「フォンテック(Phontec )」「デカ音くん」ともに突発音軽減機能が搭載しているので、残念ながら弊社集音器を通して雷のゴロゴロを聞くことはできません。弊社製品をお使いの方はいやいや、ゴロゴロちゃんと聞こえるよと言われるかもしれませんが、その音は、集音器を通した音ではなく、ご自分の耳が直接聞いている音です。
なぜなら、雷の音はdbで表すと120dbから140dbもあり、飛行機やジェット機と同じくらいの音が出ているからです。
雷のメカニズム
雷は発達した積乱雲によって引き起こされます。この積乱雲の中では氷の粒などがこすれあうことで静電気が起こり、雲の上層と下層で電荷(物体が帯びている静電気の量)に偏りが起きます。電荷には正と負があるのですが、積乱雲の中ではこの二つの電荷が偏っている状態を中和させようとするため、雲から地面に向かって放電をします。この現象が落雷(対地放電/対地雷)です。
よく、天気予報で「大気の状態が不安定です。」と聞いたことはありませんか?これは積乱雲が発生しやすい気象条件です。大気の状態が不安定なときは、上空に冷たい空気があり、地上には温められた空気の層がある状態になっています。この時、温かい空気は上へと昇り、冷たい空気は下へと降りようとするため対流が起きやすくなっています。
地上付近の空気が湿っているときは、さらに大気の状態が不安定となり、積乱雲が発達しやすくなるということです。
今いる場所から雷が落ちた場所までの距離を求める
実際に雷が落ちた場合、どれくらい近くで落ちたのかが分かれば危険を事前に察知することができます。多くの場合、空がピカッと光りゴロゴロという音が生じることによって私たちは「今、雷が落ちた」と認識、感じ取ることができます。
小学校で習う公式に「距離=速さ×時間」というものがあります。
落雷が発生してからゴロゴロという音が自分の元に伝わるまでの時間が分かれば、その時間に音の伝わる速さ340m/sをかけることで、雷までの距離が分かります。
ですので式としては、
雷が光ってから音が聞こえるまでの時間×音速340m/s=雷までの距離(m)
この式が成り立つのは光の伝わる速さの値がものすごく大きいからです。
光はとてつもなく速い(約30万km/s)ため、雷が遠くで発生してもその瞬間に雷光は私たちの目に伝わります。そのため落雷が発生してから私たちの耳に音が聞こえるまでの時間が、雷を目にしてから音が聞こえるまでの時間とほぼ等しくなります。
雷から身を守るには
まずは、積乱雲の発生を見逃さないことが重要です。積乱雲は雲のてっぺんがもくもくと沸き立ち、 カリフラワーのような形をしています。
積乱雲がさらに発達すると、沸き立った雲のてっぺんが周りに開き、キノコの傘のような形になります。
その他には、遠くにある積乱雲は太陽に照らされると白く輝いて見えるのが特徴です。また次に挙げる事が積乱雲が近づいている証拠です。
・真っ黒な雲が近づいてきた。
・雷の音がしてきた。
・急に冷たい風が吹き始めた。
このような現象が見られたらすぐに頑丈な建物に避難しましょう。また、竜巻の危険性もあるので建物の中でも窓や壁から離れるようにしましょう。
これから夏にかけ積乱雲と雷ともに発生が多くなる時期となります。これらの発生を事前に察知し自らの命を守る行動をしていきたいです。
今回は雷についての危険察知を中心にお話ししました。何事にも目と耳の両方で正しく認識することがより一層、確実な安全確保につながると思います。
耳が聞こえ辛く感じてきたという方はぜひ一度、御社の集音器をお試しいただければ幸いです。