聴覚の進化
『ホモ・サピエンス』と聴覚
ホモ・サピエンスはヒト属で現存する唯一の種です。ヒト属には他にもホモ・ネアンデルタールやホモ・フローレシエンシスなどがいましたが、1~2万年ほど前に絶滅したとされています。
ネアンデルタール人はホモ・サピエンスよりも脳容量や体格に優れ、道具と火を使い、病人や虚弱な仲間の面倒を見るような社会性を持ち合わせていたようです。
数々の点で優れていたネアンデルタール人が絶滅し、ホモ・サピエンスが現代まで生き残った理由は諸説ありますが、その中の一つに『聴覚発達』説があります。
約35万年前に出現したネアンデルタール人は、ヨーロッパを中心とした高緯度地帯に分布していました。
日照時間が短かったため、低照度の世界を生き延びるために視覚(後頭野)を大きく発達させ、視覚中心の脳を獲得したといわれています。
しかし前頭前野(社会脳)は発達しておらず、発話能力はあったものの言語としては未発達だったと思われます。
集団の結束を強めるため、音楽(踊りやリズムに合わせて手を叩くなど)をする習慣はあったようですが、集団規模が110人と比較的小さく、高度な社会活動をする必要がなかったため、社会脳(聴覚)が発達せず高度な言語能力を獲得しなかったといわれています。
私たちホモ・サピエンスは、約20万年前のアフリカ大陸で生まれました。アフリカ大陸はヨーロッパよりも日照時間が長いため、ネアンデルタール人のように視覚能力を肥大化させる必要はありませんでした。
ホモ・サピエンスはネアンデルタール人よりも大きな集団、150人規模かそれ以上で生活していたため、集団内の社会的秩序を保つため、言語を駆使するようになったといわれています。
そのため前頭前野(社会脳)が大きく発達し、社会的認知能力が大きく増加しました。次第に言語は高度化し、物語や宗教を語り、文化や芸術も創りだすようになりました。物語や宗教などは集団を団結させる手段として役立ちました。(認知革命)。
狩りにおいても私たちホモ・サピエンスは、ネアンデルタール人よりも優位に立ちました。言語を利用することで効率よく狩りを行い、失敗したとしても原因について話し合うことで、次の狩りに活かすことができました。言語を通して仲間や子供たちに、狩りの技術や経験を伝えることも可能です。
言語によって集団の結束力を高め、経験を共有することで集団内に知識を蓄積できました。聴覚を発達させたホモ・サピエンスと、視覚を発達させたホモ・ネアンデルタール、私たち人類が生き延びることができたヒントはここにあるのかもしれません。
ホモ・サピエンス以外のヒト属が絶滅した理由は、氷河期の到来など環境的な要因もあるようですが、ホモ・サピエンスが他のヒト属よりも聴覚(言語能力)が優れていた点は事実のようです。
私たち人類の根幹は『聴くこと・話すこと』なのかもしれません。
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