なぜ歳を取ると聞こえが悪くなるの? 老人性難聴について
なぜ歳を取ると聞こえが悪くなるの
歳をとると、体の色々な場所が衰えてきます。
体のあちこちが痛くなってきた。足腰が弱ってきたなど若いときと同じようにはいきませんよね。
耳も同じで歳をとると耳の奥にある「蝸牛(かぎゅう)」という音を感じる器官の機能が低下します。
具体的には蝸牛には音を感じる有毛細胞があり、それが抜け落ちると音の聞こえが悪くなります。
この有毛は徐々に抜け落ちていき、一旦抜けると生えてきません。
よって、高齢になるにつれ徐々に聞こえが悪くなっていく訳です。
聞こえを改善する方法は
視力の低下の場合は手術により改善する方法も普及してきましたが、老化に伴う聴力の低下(病気でない)に関しては手術では改善することはできず、機器による補助が必要になります。
次のグラフは年齢別の聞こえの低下度合いを表したイメージグラフです。
グラフの縦軸は聞こえの程度、横軸は音の高い低いを表しています。
高齢になると高い音ほど聞こえづらくなっていきます。
補聴器や集音器では音を大きくすることによって、この低下した部分を上に持ち上げます。
次のグラフは集音器具の装着前・後のイメージグラフです。
これにより、聞こえの改善が期待できますが、衰えた耳の機能を補助する役割ですので、残念ながら若いときと同じように聞こえる訳ではありません。
尚、一般的には高齢になると高い音から聞き取りづらくなっていきますが、低い音が聞き取りづらかったり、特定の音が聞き取りづらいという方もいらっしゃいます。
気になる場合には耳鼻科を受診し、自分の耳の状態を把握した上で自分に合った補聴器や集音器を選択することをお勧めします。