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集音器コラム 2020.04.06

補聴器と集音器の違い

「集音器」と「補聴器」は何が違うのでしょうか?

弊社のコラムでも何度か取り上げている題目ですが、今回は少し違う視点からその違いを説明していこうと思います。

それぞれの違いをきちんと理解していただき、商品を選ぶ際の判断材料にしていただけたら幸いです。では、

補聴器と集音器は何が違うのでしょうか?

「補聴器」と名乗れるものとそうでないものの違いは厚生労働省が定めた一定の基準を満たしており、医療機器として認定されているものかそうでないかです。そのため製品の形状が「ポケット型」であろうと、「耳掛け型」であろうと、「耳穴型」であろうと、「ヘッドホン型」であろうと、形状にかかわらず基準を満たし医療機器として認定されていれば「補聴器」と名乗ることができます。

逆に「集音器」「助聴器」「ボイスレシーバー」「ボイスモニタリングレシーバー」と呼ばれるものは、医療機器に認定されていないもの…と言うと語弊があるかもしれません。補聴器に必要な医療機器としての認定を受けるためには、製品の作り手が申請し、検査を受けて認定されることが必要です。そのため、もとから申請や検査を受けていない製品は認定されることがないのです。

申請、検査に通っていないまたは受けていない理由も様々で

  • 医療機器になってしまうと販売方法にも制約ができてしまう
  • 申請、検査を受けるための費用が販売価格に反映してしまい高価なものになってしまう
  • 申請検査には時間がかかり発売までに時間がかかってしまい、必要な人に届けられる迄に時間がかかってしまう
  • 形状が特殊なために申請検査が通せない
  • 定められた基準を満たすことができない

などなど様々な理由がありますが、一概に性能が悪いから「医療機器」として認定されなかったと言うものではありません。

話が少々それてしまいましたが、今回の主旨である違った視点での比較で今回注目したいのは「使い方!」です。

補聴器は

補聴器と言われるものは「フィッティングによる細かな調整を行い、使う人個々に調整を行えること」が原則になります。

そのため、すべての音を大きくするわけではなく使う人それぞれに、補う音の帯域の調整を行いますので、その人専用のものになります。これを使用者以外の人が使うと、聞こえないことはないですが、変わった聞こえ方をします。そのため、その人専用のものとなり、使い方も、基本は常時装着して使うものになります。

集音器は

現時点では補聴器のように個別で調整できるものはありませんでしたが、執筆時点で「スマート集音器」と言われる分類のものが出ており、スマートフォンを経由することで使う人に合わせた設定ができるものが出ています。が調整は自分で行うものになります。

そのため集音器は個別向け商品ではなく、多くの人が使えるように作る汎用性が高いものになります。そのため、常時装着して使うというよりかは、必要な時に装着して使うといった方法が一般的な使い方になります。

長々と書きましたがここまでの話をまとめると下記の表のようになります。

 

補聴器 集音器
医療機器認定 取得 未取得
個別調整 フィッティングにより行う 自分で行う
使用方法 常時 使う時だけ
販売 医療機器販売許可業者 特に条件なし

 

この表にあるように、実際に使う用途によりどちらを購入するかを検討するのも一つかと思います。

またどちらを選ぶにしても、事前に実機での試聴はしておいたほうが後々いいかもしれません。逆に言うと、貸し出しや試聴ができるようにしている機種はそれなりに自信を持って販売しているものなので、とりあえず買ったけど使えなかったとなる可能性が低くなるかと思います。

弊社では集音器を2機種取り扱っていますが、ポケット型のデカ音くんは無料貸し出しで

ヘッドホン型のphontecは全国の販売店にて試聴いただくことができます。

 

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