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なぜ「難聞」ではなく「難聴」なのか

「難聞(なんぶん)」

なんだその漢字は?

悩む男

間違っているだろと言われそうですが、そう、私が作った造語です。

「きく」には3種類あることはご存じですか?

「聞く」「聴く」「訊く」の3つです。

当社では4月に新入社員が入社しましたが、社長よりこの「きく」の種類について説明がありました。

 

「聞く」hear

・意識せずになんとなく「聞く」ので受動的です。

テレビや店のBGM、興味のない会話など。

聞くに堪えない話は「聞く」の漢字ですね。

 

「聴く」listen

・耳に心の文字。なんとなく「きく」のではなく、「きく」ことに心が

入っています。こちらは能動的真剣に話を聴く場合はこの「聴く」になります。

営業マンは傾聴が大切だとも言われますね。

 

「訊く」ask,question

訊くは尋ねるという意味です先生にわからない所を訊く。

常用漢字表にこの読み方がないので、一般的には使われません。「聞く」を使います。

 

難聴は、「聴」の文字が使われています。

難聴は専用の聴力測定機器にて、難聴の程度がオージオグラムというグラフでされて把握できます。このグラフは、ヒアリングレベル(HL)という単位となります。

listeningでなく、hearing。

英語では補聴器のことをhearing aidと呼びます。

会話以外の日常での音も聞こえるようになるという観点でいくと、確かにhearingという表現が適切かなと思います。

 

日本語では「聴く」です。

心をこめて相手の話を聴きたい! でも、それが難しい。だから「難聴」。

単に周囲の音の聞こえが悪いだけなら、「難聞」にしても良かったと思うのです。

でもそうしなかった。

「聴」という漢字を使ったことに、感じるものがありました。

 

「補聴器」の漢字も「補う(おぎなう)」という漢字が使われています。

補うものです復聴器でもなければ救聴器、完聴器でもありません。完全に昔の聞こえを取り戻せるのであれば、「補」という漢字は使われていないでしょう。

 

その漢字が使われた背景を推測すると、名付けた人の思いが伝わってきます。

・・正しい解釈ができているかは、難しいところですが。

 

集音機器を利用したいと思うきっかけは様々でしょう。

・周りからテレビの音がうるさいと言われた。

・相手の話した事が聴き取りづらい。

など。

最後に

私の自論ですが、「難聞」の人は集音機器を使い続けるのは難しいのではないかと考えています。難聴レベルが高く、周囲から見れば”必要”と判断されていてもです。

これらの機器は、相手の話やテレビの会話を心から「聴きたい」という人のための製品だと思っています。

「聴きたい」・・そのきっかけは様々です。本人の意思もあれば周囲の影響もあります。

 

さて、あまり遠くない未来では「補聴器」の「補」の漢字が変わっているかもしれません。

そんな未来が来るといいですね。

弊社では現在、補聴器ではなく集音器を二種類販売しております。補聴器と集音器の違いに関しては、下記の関連記事をご覧ください。

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