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左耳が痛い 耳鼻科への受診から治療まで

耳のジワジワした痛みから 耳鼻科での治療まで

症状の出始め

桜の花は散り終わり若葉が青々とし始めた4月の中旬頃のことです。

月曜日の朝、いつもと同じように目覚めて、いざ起き上がろうとしたその時、左耳にジワジワとした痛みを感じました。その日は雲ひとつ無い晴天でしたので気圧の変化で耳の痛みが出たのかもしれないと思い、あまり気にすることもなく身支度をして出社しました。

しかし、いくら時間が経っても痛みは弱まるどころかだんだんと鮮明な痛さを感じるようになりました。痛みの原因を自分なりに考えてみたところ、もしかして”おやしらず”の歯が原因かもしれないとも思いました。しかし痛みの位置は奥歯の位置よりも耳の奥に寄ったあたりに感じたのでおそらく違うだろうとその時は判断しました。今までに経験のない痛みだったこともあり、次の日には耳鼻科の病院へ行くことにしました。

耳 違和感

耳の痛みは多くの場合、難聴の初期に起こりやすいそうです。

又、両耳ではなく、片方の耳で痛みがある場合は病気の兆候かもしれません。

心当たりのある場合は耳鼻科の病院を受診しましょう。

 

初めての耳鼻科受診

耳鼻科の病院を受診するにあたって、勤め先から最寄りの耳鼻科はどこなのか事前に調べることにしました。病院のホームページなどには、初めての受診の患者さん向けに手続きのご案内や準備しておくと良いもの等も掲載されていることが多いので耳鼻科に限らず、医療機関に行く際には一度ホームページを覗いておくといいかもしれません。

筆者が受診した耳鼻科では初診用の問診票をホームページからダウンロードできたので、事前に症状などを記入した状態で来院して受付には、問診票と保険証を提示するだけでした。

夕方の早めの時間帯に来院できたのと、受付した時点で順番待ちの患者さんが3人ということもあり直ぐに診察の順番が回ってきました。

まずは、椅子に腰かけるよう看護師さんに案内され、先生から問診票をもとに症状の確認を受けました。

その後、耳の状態を見るために診察台(椅子)に座るよう言われました。見た目は歯医者さんで座るような、足元も浮いている状態になる高めの椅子でした。ただ、歯医者さんとは違い寝そべるのではなく背筋が真っすぐになるように腰かけた状態での診察でした。

耳鼻科 診察椅子

診察前の問診の段階で、先生には下記の3つの点を伝えていました。

・左耳だけが痛い  ・耳の穴を触ると湿った感じがある  ・左側の首筋あたりも痛い

 

どの症状も左耳に出ていたので診察は左側のみしてもらいました。

はじめに先生は耳穴を目視で確認、この時点では目立った炎症は見られませんでした。その後に内視鏡で穴の奥を診てもらいました。流石にこれだけの痛みを感じているのだから耳に何も問題がないはずは無いだろうと思っていると、先生が内視鏡で取った映像を見せてくれました。やはり何か問題があったのかと少しドキドキしながら先生の言葉を待っていると「耳の奥には何も見られませんね、むしろきれいな方ですよ。」と言われました。意外にも意外…。

その時点での先生の見解によると、耳穴の中ではなく、入口付近の表面に炎症が起きており、これが原因で首筋のリンパ腺も腫れてしまっているのだろうとのことでした。

炎症の出方からイヤホンの長時間の装着が原因かもしれないとも言われました。

イヤホン スマホ スマートフォン

この時“イヤホン”ときいて私には思い当たる節がありました。お家時間が以前よりも長くなった折に、好きな音楽を聴き流しながら読書や家事をしていたので、コロナ禍以前よりも圧倒的にイヤホンを着けている時間も長くなっていました。

兎にも角にも、謎の痛みの原因がそれとなく分かりひと先ずはほっとしたところで、念のために他の原因が無いか聴力検査で確かめることになりました。検査は、健康診断などでやるような、左右の耳でそれぞれ「ピーッ」と音が聞こえる間は手元に持ったスイッチボタンを押し続けるといったものです。

ただ、今回受けたものは音を流す場所に少し違いがありました。皆さんが健康診断で受けるような検査では、耳穴にスピーカー部分が来る様にヘッドホンをつけて行うと思いますが、今回私が受けた検査では、それに加えて耳の後ろ側にある骨が当たる部分に音を振動させて流すといったものです。ヘッドホンで普通に聴くよりもかなり音がくぐもってきこえました。検査の結果 は問題なしとのことで、同年代の平均値よりも良い数値でした。

診断と聴力検査を終え、最終的な診断は「表皮の炎症による外耳炎」でした。

私の場合は、ごく希に両耳で耳鳴りがする症状がありましたが、先生によると疲れているときや自律神経が乱れているとき等でも耳鳴りがする場合があるそうで、ひとまずは深刻に考える必要は無いとのことでした。あたりまえですが、耳も体の一部なので疲れているなと感じる時などは耳も休めることが大事なようです。音楽を聴くのもほどほどにしないといけないかなと思い直しました。

その場での処置は、表皮の炎症を抑える塗り薬をつけてもらい、痛み止めの錠剤飲み薬を処方してもらいました。一週間後に経過を診てもらいに再度来院しましたが、無事に症状も改善され完治できました。

 

外傷性外耳炎の対策について

今回、私が耳鼻科での診断結果からあえて病名をつけるならば外傷性外耳炎といったところでしょうか。「外傷 = 外部から受けた傷」イヤホンの長時間使用が原因で傷がついた耳穴の外付近「外耳部分」に、細菌による炎症がおこり付近のリンパ腺の腫れに繋がったと思われます。

耳の構造

これを防ぐには細菌を繁殖させないために表皮に接触する部分を清潔に保つ事と、長時間の使用を避ける事が必要だと思います。私はその後、音楽を長時間聴きたい場合にはヘッドホンを使い音量は少し小さめにしています。大きな音を聴き続けることで難聴になる場合もあるそうなので、耳を酷使するかもしれない場面では音量をいつもよりも小さめにするといいかもしれません。

工事現場や工場内など、大きな音が出ている場所でのお仕事をされている方は、鼓膜や聴覚神経の保護のために耳栓や耳当てをつけることがあります。

作業の現場でもこのように耳を酷使しないよう対策がされていますので、皆さんもぜひ自身で耳の聞こえを悪くしないよう気をつけてみてください。

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